八十八ヶ所の巡拝は、お大師さま(弘法大師)の御修行された霊跡をお参りするわけですから、一心に「南無大師遍照金剛」と宝号をお唱えし、むやみな殺生をしたり、同行者や旅先で出会った人との口論などは慎みたいものです。八十八ヶ所の霊場を旅する人を「遍路」、あるいは「お遍路さん」と呼びます。お遍路さんは、お大師さまが必ず見守り、助けて下さるという信仰があります。これを「同行二人」といいます。つまりお遍路さんは、お大師さまと「二人づれ」で札所巡りをすることになるわけです。一人ぼっちの旅ではありません。いつもお大師さまが寄りそうようについていてくださることを自覚し、明るく希望をもって巡拝したいものです。